投げたボール
b km/hで走っている電車内で、その電車の進行方向へボールを投げる。このとき、電車内にいるA地点
から観測されるそのボールの速度は、a km/h である。また、このとき、電車の外にいるB地点から観測さ
れるそのボールの速度は、(b+a) km/h である。
特殊相対性理論における二つの原理を考察する。
①光速度不変の原理
光の速さは、観測者や観測地点における環境を変化させても一定である。
②相対性原理
加速せずに一定の速度で動く(慣性運動している)部屋(宇宙船X)と静止している部屋(宇宙船Y)に
おいて、双方とも観測する物理実験の結果は同じである。
異なる環境の部屋(宇宙船)において、ボールを投げるという物理実験の結果は、同じである。
さらに、光の速さは、異なる環境の部屋(宇宙船)においても、観測地点を変えても、同じである。
時間の遅れ
止まっている電車Cにおいて、光を真上に向ける。このとき、光の進む距離は、1秒間で約30万kmであ
る。光の速さ(一定)= 光の進む距離 / 時間 であることを確認したい。
さらに、となりで動いている電車Dにおいて、光を真上に向けた。その光は、電車Cから見ると、電車Cの
光の距離の60%の距離であることが分かった。このとき、光の速さは、一定であるから。
光の速さ(一定)= 光の進んだ距離(Cにおける距離60%)/ 時間(変わる)ことが解かる。